-あこうワイワイどっと混む -田中繁雄自選展

No.050　 2003.10.27

赤穂の洋画家田中繁雄さんが、このほど画集の刊行を記念して
図書館で自選展を開催されました。

田中繁雄さんの作品は、以前このフォーカスでご紹介した「郡象の会」のページでご覧になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。田中繁雄さんは、全国的な美術団体である一陽会の会員であり、中央画壇で活躍されているだけでなく、地元赤穂の市民文化の振興と普及にも尽力されている方です。

これまで、赤穂市内において5年に一度は自身の展覧会を開催されていたそうですが、今回、古希を迎え、画業50年という区切りにあたって、自身の自選画集の刊行、自選集刊行記念の自選展を10月24日から26日まで開催されました。

今回の自選展は、絵を書き始めた当初からのテーマである「獅子頭」をはじめ、インドやネパールでの様子を描いた人物画、赤穂御崎や牛窓を描いた風景画など、近年の作品を大作中心に50点展示した。

図書館ギャラリーにて

田中さんがテーマにしている「獅子頭」の絵を間近で見たことがあるでしょうか。獅子頭や天狗の面、背景や布の組み合わせ、実は全部が全部同じところのものではないそうです。いろいろな地域のものや家紋のモチーフを組み合わせることで、総合的に日本の祭りをイメージしているのだとか。私は、このお話を聞いて驚くとともに、間近で見た獅子頭の絵の数々の迫力と、かもし出す雰囲気に吸い込まれそうになりました。何度でも見たいと思えるのは、やはり田中さんの絵に日本の祭りに対する思いが詰まっているからなのかなと取材を通して感じました。

田中繁雄さんがこのほど出版された作品集、『絵かき50年-田中繁雄自選画集』には、作品をカラー、モノクロ写真で約40枚掲載のほか、田中繁雄さんのこれまでの画歴などが掲載されている。

画集(タテ20.5cm、ヨコ22cm、税込み2500円）は、田中画材店にて取り扱っています。ご興味のある方は、田中画材店（TEL：0791-43-2657)まで。