あとがきに松村さんの樹木に対する思いが書かれていましたのでご紹介します。
樹木は台風や落雷等の自然環境により大きな影響を受け、倒木や主幹の損傷という危険にいつもさらされています。またキヅタ・ムべ・テイカカズラ等のツル性植物やモウソウチク・ニタクロチク等竹の異常繁殖によっても大木が立ち枯れすることがあります。人間の介入も大木を守るためには時には必要なのです。今回赤穂市内の森を廻ってみて、人間の都合で樹木のことは二の次になっているのが目につきました。くるまが通りやすいように道路を広げるのはよいが、根元の近くまで石垣を組んだり、配電線にかかる枝を無造作に切り、切り口の養生もせずに放置したりしています。生活・コスト優先はある程度必要かもしれませんが、もっと樹木に対する配慮もお願いしたいと思います。市には、保護樹の条例もありますが、まだ一本も指定されていないのが現状です。私たち市民が「ふるさとの森」に興味を持ちふれあうことで、大木の保護と樹木の生育環境改善にこの小冊子を活用していただければ幸いです。
作者紹介 松村完治(まつむらかんじ)
1946年赤穂市木津に生まれる。高雄小学校・坂越中学校を経て相生産業高校卒業。関西電力(株)入社、2002年退職。現在赤穂森の倶楽部会員、兵庫県立淡路景観園芸学校受講生。現住所 赤穂市清水町